大工と聞くと、木材を加工して家を建てる職人を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、大工の仕事にはさまざまな種類があります。一般住宅を建てる建築大工、神社やお寺を手掛ける宮大工、コンクリート建築に関わる型枠大工など、それぞれ仕事内容や必要な技術が異なります。
大工は、経験を積みながら技術を身につけられる仕事です。未経験から職人を目指すこともでき、将来的に独立を目指す道もあります。
この記事では、大工の仕事10種類と仕事内容、給料、メリット・デメリット、未経験から始める方法を紹介します。
記事目次
- 大工とはどんな仕事?
- 大工の仕事10選
- 大工の給料・年収
- 大工の仕事のメリット
- 大工の仕事のデメリット
- 未経験から大工になる方法
- 大工に向いている人
- まとめ
1. 大工とはどんな仕事?
大工は、建物を建てたり、修理したりする建築職人です。
木材を切る、削る、組み立てるといった作業を行い、住宅や建物を形にしていきます。
仕事によっては、設計図を読み取る力、寸法を正確に測る技術、電動工具を安全に扱う知識なども必要です。
最初は見習いとして先輩職人の補助をしながら、道具の使い方や作業手順を覚えていきます。
経験を積めば、難しい施工を任されたり、職長として現場をまとめたり、独立して仕事を請け負ったりすることも可能です。
2. 大工の仕事10選
① 建築大工
建築大工は、木造住宅を建てる仕事です。
柱や梁、床、壁、屋根の下地など、住宅を構成するさまざまな部分を施工します。
新築住宅の建築だけでなく、増築や修理などに携わることもあります。
木材を扱う技術や図面を読む力が必要ですが、住宅建築の基本を学べる仕事です。
② 宮大工
宮大工は、神社やお寺などの伝統的な木造建築を手掛ける職人です。
一般的な住宅の大工とは異なり、伝統的な建築技法や木材の性質について深い知識が求められます。
木材を複雑な形に加工し、釘などの金物に頼りすぎず、木材同士を組み合わせて建物を支える技法も用います。
文化財の修理や歴史ある建物の保存に関わることもあり、非常に専門性の高い仕事です。
一人前になるまでには長い経験が必要になる場合がありますが、日本の伝統建築を後世に残すという大きなやりがいがあります。
③ 型枠大工
型枠大工は、コンクリートを流し込むための型枠を作る仕事です。
マンションやビル、橋、公共施設などの建築・土木工事で活躍します。
図面に合わせて型枠を組み立て、コンクリートが固まった後に取り外します。
木造住宅を建てる大工とは仕事内容が異なり、建物の骨組みとなるコンクリート部分を形作る重要な役割を担います。
④ 内装大工
内装大工は、建物の内部を仕上げる仕事です。
壁や天井の下地を作ったり、石こうボードを取り付けたり、部屋の形を整えたりします。
住宅だけでなく、店舗やオフィス、マンションなどの工事でも活躍します。
室内の工事が中心ですが、現場によっては重い資材を運ぶこともあります。
⑤ 造作大工
造作大工は、建物内部の細かな木工事を担当します。
収納棚、階段、カウンター、建具の枠などを取り付け、建物を使いやすく美しく仕上げます。
寸法のわずかな違いが仕上がりに影響するため、正確さと丁寧さが求められます。
木材を加工することが好きな人や、細かな作業が得意な人に向いています。
⑥ リフォーム大工
リフォーム大工は、古くなった住宅や建物を修繕・改修する仕事です。
床の張り替え、壁の修理、間取りの変更、老朽化した部分の交換などを行います。
新築工事とは違い、建物の状態を確認しながら施工方法を考える必要があります。
住宅を長く使えるようにする仕事であり、リフォーム需要に応じて活躍できる分野です。
⑦ 家具大工
家具大工は、木材などを加工して家具を製作する仕事です。
テーブル、椅子、棚、収納家具などを作り、注文に応じてオーダーメイド家具を製作することもあります。
住宅を建てる大工とは違い、家具そのものの使いやすさやデザイン、仕上がりの美しさが重要になります。
工房での作業が中心となる職場もあります。
⑧ 建具大工
建具大工は、木製のドアや引き戸、障子、ふすまの枠などに関わる仕事です。
建具の製作や取り付け、調整などを行います。
ドアがスムーズに開閉するように細かな調整を行うなど、精密な技術が必要です。
木材を扱う技術に加え、細かな寸法調整が得意な人に向いています。
⑨ プレカット関連の大工
プレカットとは、住宅に使う木材を工場であらかじめ必要な寸法や形に加工しておく方法です。
現場では、加工済みの木材を図面や手順に沿って組み立てる作業が中心となる場合があります。
従来の大工仕事と比べて現場での加工内容が異なることもありますが、木造住宅の構造や組み立て方を理解する力は必要です。
なお、プレカット加工そのものを専門に行う場合は、工場の加工スタッフとして働く道もあります。
⑩ 舞台・展示会などの造作大工
舞台や展示会、イベント会場などで、木材を使ってステージや展示ブース、装飾物などを作る仕事です。
イベントの開催日までに施工を終える必要があるため、短期間で作業を進める現場もあります。
一般住宅の建築とは異なり、イベントの内容に合わせて一時的な構造物を作ることも特徴です。
現場によって勤務時間や仕事内容が大きく異なります。
3. 大工の給料・年収
大工の収入は、地域、経験、会社の規模、仕事の種類、雇用形態などによって異なります。
未経験者は見習いとして働き始め、経験を積むことで任される仕事が増えていきます。
会社員として働く場合は月給制や日給月給制などがあり、現場や会社によって給与体系が違います。
一人親方として独立する場合は、仕事の受注状況によって収入が変わります。売上がそのまま手取りになるわけではなく、道具代、車両費、保険料、材料費などの経費も考える必要があります。
求人を探す際は、給与額だけでなく、社会保険、交通費、休日、残業代、道具の支給なども確認しましょう。
4. 大工の仕事のメリット
技術が身につく
大工は経験を積むほど、木材の加工や施工などの技術を身につけられる仕事です。
形に残る仕事ができる
自分が携わった家や建物が完成したときには、大きな達成感があります。
宮大工の場合は、歴史ある神社やお寺の修理・保存に関わる可能性もあります。
独立を目指せる
経験や技術、人脈を積み重ねることで、将来的に一人親方として独立する道もあります。
ただし、独立には仕事の確保や資金管理、安全管理なども必要です。
5. 大工の仕事のデメリット
体力が必要
木材や建築資材を運ぶ作業、立ち仕事、かがんだ姿勢での作業などがあり、体への負担がかかることがあります。
天候に左右される
屋外の現場では、暑さや寒さ、雨などの影響を受ける場合があります。
技術を身につけるまで時間がかかる
一人前になるには、知識や技術を繰り返し学び、経験を積む必要があります。
特に宮大工のような伝統技術を扱う分野では、長期的な修業が必要になることもあります。
6. 未経験から大工になる方法
未経験から大工を目指す場合は、見習いを募集している工務店や建築会社を探す方法があります。
求人を探す際は、次の点を確認しましょう。
- 未経験者を採用しているか
- 先輩職人から技術を教えてもらえるか
- 給与や社会保険などの待遇
- 道具や作業着の支給があるか
- 勤務地や現場までの交通手段
- 休日や残業の条件
宮大工を目指す場合は、伝統建築を専門に扱う工務店や、社寺建築の修理・施工を行う会社などを探すとよいでしょう。
いきなり独立を目指すよりも、まずは現場で基礎を学び、安全な作業方法や道具の扱い方を身につけることが大切です。
7. 大工に向いている人
大工に向いているのは、次のような人です。
- 体を動かす仕事が好きな人
- ものづくりが好きな人
- 手先を使った作業が得意な人
- 正確さや丁寧さを大切にできる人
- 技術を身につけるために努力できる人
- 仲間と協力して仕事を進められる人
すべての条件を最初から満たしている必要はありません。未経験でも、仕事を覚えながら成長していくことは可能です。
体力面に不安がある場合は、仕事内容や資材の重さ、勤務時間などを事前に確認し、自分に合う職場を選びましょう。
8. まとめ
大工には、建築大工、宮大工、型枠大工、内装大工、造作大工など、さまざまな仕事があります。
一般住宅を建てる仕事もあれば、神社やお寺の伝統建築を守る仕事、家具や建具を作る仕事もあります。
それぞれに必要な技術や働き方が異なるため、自分の興味や適性に合った分野を選ぶことが大切です。
未経験から始める場合は、見習いを募集している会社で基礎を学び、経験を積み重ねていきましょう。
大工は、技術を磨きながら長く続けることや、将来的に独立を目指すこともできる仕事です。
年齢に関係なく新しい仕事に挑戦することは、自分の可能性を広げる第一歩です。
「エレン人生道中記」では、これからもさまざまな仕事や働き方を紹介していきます。

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